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工場 IoTソリューション

IoTインフラによる実績収集

実績がとれず生産性向上に限界

標準時間を基にして生産計画を立て実行してみても、標準時間と実際の作業時間には常に乖離があります。
細かな実績がわからないので、どこに無駄や不効率があるのかわからず、あるいは製品ごとの原価を定量的に把握することができません。
今以上に生産性を向上させるためには、細かな「実績データ」を収集する必要があります。

実績データ収集はこうなっていませんか?

実績管理はこうなっていませんか?

実績データ取得するのは意外に難しい

しかし、有効な「実績データ」を取るには、様々な問題があります。

例えば、「機械」の利用実績情報はPLCやSCADAで取得できていたとしても、「モノ(仕掛品)」や「人(作業員)」の実績収集はほとんど出来ないのが現状ではないでしょうか。

さらに、細かい実績は、作業員が手動で入力するケースがありますが、入力忘れや間違いなどがあり、信憑性は低いといえます。

このように「実績データ」の取得が中途半端で、かつ不正確なため、生産管理(工程、原価、品質、勤怠、他)の管理精度に限界が生じます。

IoTインフラが実績を自動収集

IoTインフラ(EXBeaconプラットフォーム)の大きな役割の一つは、位置情報を取得することです。「モノ(仕掛品)」でも「人(作業員)」でも、位置情報がとれればそれを巧く加工して「実績データ」を生成することが可能です。このようにIoTインフラは、これまで工場で取得しにくかった「実績」を見える化します。

そして、IoTインフラは、自動で実績を収集することができ、取り忘れもありません。
さらに、IoTインフラは、位置情報だけでなく、温湿度や振動をはじめ様々なセンサー情報を同時に収集します。

IoTインフラを使った位置情報の活用

IoTインフラを活用することで、例えば、作業員や仕掛品の滞在時間の把握を簡単に自動で収集できます。

特定の作業場所にて位置を検知し、検知し続けた時間を常時計測して、滞在とみなします。

取得実績データを多目的に活かす

データ加工の仕組み

IoTインフラでは、人やモノに電波を発信する「タグ」をつけて位置情報を取得します。IoTインフラから上がるデータはローデータ(機械データ)です。

まず、そのローデータを位置情報に変換します。その際、人もモノも「ID」「時間」「位置」の3情報で表現されます。

次に、場所と作業活動との意味関連付けを行い、単なる位置情報を「作業活動」と関連付けた意味あるデータに変換します。

さらに、利用目的に適合したデータ加工を行います。このように位置情報をもとに生成したデータは、「着完時間」「所在・滞在検知」「実績時間」「ピーク/オフ時間」「移動回数」をはじめ多岐にわたります。

画像6

拡張機能/システム構成

生産管理システム等の連携

EXBeaconプラットフォームは、多彩なシステム間連携が可能です。
外部インターフェースは以下の通りです(Web/API、ファイル出力、IoTDB出力)。ダッシュボードを通じて、実績データを手動でダウンロードすることも可能です。

図24

システム構成

工場の場合、IoT DBは EXBeaconプラットフォームが収集する実空間情報のみならず、PLC(機械情報)はじめ外部システムと接続し、工場内の様々な種類の情報をまとめて蓄積します。
IoT DBは、デジタルツインの実態となり、1) MESやERPに対して現場管理情報を適宜提供、2) 現場支援サービスを常時提供、3) 蓄積情報を様々な分析ツールを用いて分析、を行います。

図25

拡張機能(様々なセンシング)

EXBeaconプラットフォームはBLEメッシュネットワーク技術を採用しており、基本的にBLEアドバータイズ規格を持つセンサーであれば、どの様なセンサーでも接続が可能であり、スマートフォンもセンサーとして活用することが可能です。

実際に複数メーカーと連携し、多数のセンサーとの接続実績を有します。また、流通販売していない特殊センサーの試作・開発を行うことが可能です。

このように、今後進化していくことが想定される貴社のセンシングニーズに合わせ、最適なセンサーをご提案することが可能です。

導入事例等

作業台帳を使った作業進捗状況の把握

【顧客】東芝エレベータプロダクツ㈱

大型アセンブリ工場内における機械製造の作業工程管理システム。仕掛品群と一緒に動いている作業台帳にBLEタグを付け、台帳置きに受信機(EXBeacon)を付け、作業エリアごとの作業進捗状況を把握します。

 

仕掛品や作業員の位置検出 / MES連携

【顧客】大手楽器メーカー

所定場所における仕掛品の有無を検出し、詳細な工程管理を行います。
作業員の位置情報を収集することで、工程ごとの所要時間を把握します。
MESと連動し、生産管理の精度を高めます。

指向性ビーコンによるパレット位置検出

【顧客】大手自動車メーカー

工場内の「金属パレット」の所在管理。
各パレットにタグを付けるとともに、指向性ビーコンを用いて境界判定を行うことでより正確な位置を判定します。

1m測位方式を活用した進捗状況の把握

【顧客】大手精密機械メーカー

精密機械工場内における製造工程管理。
圧力センサによる製品配置や、指向性ビーコンによる仕掛品や作業員の有無判定により、工程管理に活用します。

カード型タグによる従業員・仕掛品の所在管理

【顧客】㈱中村製作所

部品製作工場での人・モノの所在管理。
作業管理表(紙)のクリアファイルに超薄カード型タグを付けて仕掛品の位置を管理。
従業員の現在地だけでなく、帰宅ラックを使って帰宅者の管理も同時に行います。

収集した位置情報から作業実績を自動生成

【顧客】大手精密機械メーカー

精密機械工場内における製造工程管理。
圧力センサによる製品配置や、指向性ビーコンによる仕掛品や作業員の有無判定により、工程管理に活用します。