プラットフォームEXBeacon Platform

IoTのネットワークは「もう一つのネットワーク(Yet Another Network)」として、機器同士のコミュニケーションを司ります。膨大な接続端末(例えば10万機器)、高頻度(例えば1秒に10回)、低容量という人のネットワークとは異なる性能が求められており、自ずと利用技術も、技術革新の方向も違うものになります。

我々は、これを独自技術WHERE meshを使った「EXBeaconプラットフォーム」で世界で初めて実用化を達成、早くも4年目になります。

IoTインフラは、あらゆる建物施設の「デジタルツイン」を実現する道具です。オフィス、工場、物流倉庫、工事現場・トンネル、病院、空港港湾など、その応用範囲は無限大です。

すでに最新の大型建築施設には、ローカル5Gなど合わせて、IoT用インフラとして採用が進んでおり、将来的にはすべての建物施設に不可欠なインフラになると想定されています。

プラットフォームの構成

EXBeaconプラットフォーム

対象建物施設に送受信機EXBeaconを適切に配置すると、相互接続して独立したネットワークが形成されます。

ゲートウェイ(EXGateway)に集約された情報はEXBeaconサーバーに伝送され、フィルタリングして雑音を除去するとともに、EXIoT分析エンジンで分析を行い有意なデータを生成します。それらをダッシュボードで見える化する他に、APIで各種情報を提供することもできます。
EXBeaconプラットフォームは、温湿度、バイタルセンサーをはじめ様々なセンサーを接続することができます。また、人やモノの位置を測定する際は、対象となる移動体に「タグ」(小型発信器)を装着し、タグ発信電波をプラットフォームが受信することで測位します。

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スマートフォン通信プラットフォーム

オフィス向けのソリューション(EXOfficeなど)で使用するプラットフォーム。
会社支給しているスマートフォンとその通信網を活用して、タグのかわりに電波を発信したり、EXBeaconプラットフォームの代わりに、タグの電波を受信したり、さらにホテリングサービスの際にQRコードの読み込み端末などに活用します。

対象建物施設に送受信機「EXBeacon」を適切に配置すると、相互接続して独立したネットワークが形成されます。

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プラットフォームの機能

EXBeaconプラットフォームは、建物施設のIoT専用のLANとして、室内測位(人やモノの位置の測定)、センサー情報の収集、遠隔操作・制御を同時に行います。

1. 室内測位機能

EXBeaconプラットフォームは、お客様の測位ニーズに合わせて2つの測位方式、4つの測位技術を組み合わせて、最適な測位サービスをご提供します。

方式:携帯利用方式(旧式)/ ビーコンタグ方式

技術:5m測位(1点)/
   2m測位(1点、多点)/
   1m測位(指向性受信機)/
   0.2m測位(AOA、画像解析)

2. センサ情報収集機能

EXBeaconプラットフォームは、建物施設内にある様々なセンサと自在に接続し、温度、湿度、気圧、加速度、光、音、地場、ガスといった環境情報を収集します。対象センサを複数組み合せることで、施設独自の”メタセンサ”として機能します。大容量データ転送には不向きですが、小容量多数偏在のセンサデータを確実に収集する“ IoTセンシング ” に最適です。

3. 遠隔監視・遠隔制御機能

EXBeaconプラットフォームは、ネットワークを構成するゲートウェイやEXBeaconをはじめ、測位の際に利用するビーコンタグや、接続した各種センサ端末の状態(電池残量や電波状態など)を遠隔から監視します。また、ネットワークの”下り”を利用して、機械やスイッチを遠隔制御します。

他社ネットワーク連携モデル

NTTコミュニケーションズ

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ様の「Flexible InterConnect」を通じて、EXBeaconプラットフォーム(EXBeacon Platform)を提供することができます。セキュアな閉域網接続により、高信頼性/可用性/拡張性をもつクラウド環境のサービスを導入することができ、お客様のERPシステムや生産管理システム等との接続も可能です。

留意事項

  • Flexible InterConnectの基盤上でAWS向けのコネクションを購入いただくことで、EXBeacon Platformをご利用いただけます。
  • AWS/Azure/GCP向けコネクションについてはこちらを参照ください。
  • EXBeacon Platformは、FIC契約には含まれておりません。
  • 構成例に記載の接続構成は一例であり、ご利用いただく際の実際の構成については個別に協議・決定させていただきます
  • EXBeacon Platformのサービスの詳細についてはこちらを参照ください。

株式会社ソラコム

EXBeaconプラットフォームを設置する際、設置柔軟性を拡げるためインターネット回線としてソラコム様の「SORACOM Air」を採用し、ゲートウェイとクラウドとの接続にSORACOM FunnelやSORACOM Gateなどソラコム様の提供する様々なプラットフォームサービスを活用しています。

当社は、ソラコム様のSPS認定済みパートナーです。

デジタルツインを実現しDX推進

企業が生き残るために「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実行が鍵といわれます。そして、その手段として、工場や製品など実世界(Physical System)の出来事を、そっくりそのままサイバー空間(Cyber System)にリアルタイムに再現する「デジタルツイン」が重要と考えられています。そのためには実世界の実態をデジタル化してきめ細かく収集する必要がありますが、今のところ情報収集は限られており、デジタルツインが実現できているとはいえません。

EXBeaconプラットフォームは、「デジタルツイン」を実現する本格的なツール。対象実空間において、人やモノなど移動体の位置情報を初めとして、移動体の状態情報、室内空間の情報、機械の状態情報など、多種多様な情報を同時に収集し、見える化することで、デジタルツインを実現します。
それだけでなく、EXBeaconプラットフォームは、収集情報を加工し、オフィスであれば座席管理や会議室管理、入退出管理といったように新しいオフィスサービスを提供するインフラになります。
さらに、膨大な収集情報をより高度な解析手法を駆使して縦横無尽に加工することで、より高度な経営情報などを提供することも可能です。

このようにDXを実行する道具として、EXBeaconプラットフォームは以下の様な機能を有しています。単に実世界の情報収集だけでなく、それら諸情報をサイバー空間の強力なコンピューティング能力と結びつけ、洞察する(Insight)働きをもっていることから、「サイバーフィジカルシステム(CPS)」と呼ぶこともできます。

    1. 実空間情報収集 対象施設空間の諸情報(位置・状態、環境、他)を常時収集
    2. デジタルツイン構築 収集情報を見える化し、サイバー施設を構築
    3. 現場支援サービス提供 収集情報を加工し、現場支援サービスを提供
    4. 経営情報を提供 収集情報を分析し、経営に資する洞察情報を提供
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