トンネル工事現場のデジタルツイン
トンネル現場のデジタルツインを実現
「デジタルツイン(双子)」とは、物理世界の出来事をそっくりそのままデジタル空間に再現すること。
IoT専用LAN「EXBeaconプラットフォーム」は、トンネル内の作業員やモノの位置を測るとともに、あらゆるセンサ情報を常時収集することで、「トンネル工事現場のツイン」を実現します。
現場全体の見える化で安全管理に寄与
収集する膨大な情報を加工して作業員の入退場の管理や、坑内の人やモノの所在管理、安全管理のソリューションを提供します。
1.トンネル工事現場ソリューション
トンネル工事は、限られた空間のなかで、常に重機を使って多くの作業員が作業を進めことから、重機接触事故や、肌落ち、崩落事故といった労働災害のリスクが潜んでおり、安全衛生管理について、万全の対策を講ずる必要があります。
EXBeaconプラットホームを導入することで、作業者や重機の位置を測ることが可能です。入坑管理、所在管理を行うとともに、坑内作業ごとに作業者の権限等を紐づけることで、想定外作業にアラートを上げるなど現場全体をコントロールし、安全管理や勤怠管理などを徹底します。
管理ツール一覧
ソリューション適用例
課題1
坑内に誰が入場しているか分からない
入抗札の戻し忘れがあり、当てにならない
課題2
坑内のどこに誰がいるのか分からない
課題3
切羽エリアに無許可の作業員が侵入するのを未然に防ぎたい
課題4
重機と作業員との接触事故が発生
課題5
バッテリー機関車と作業員の接触事故が発生
課題6
バッテリー機関車と作業員の接触事故が発生
課題7
過積載の管理を手間なく行いたい
課題8
坑内の作業環境を把握したい
課題9
密閉空間での作業員の健康状態が心配
課題10
感染症対策として体温管理を自動化したい
協調安全 Safety2.0とは
協調安全とは
人・モノ・環境が、情報を共有することで協調して安全を構築する安全の概念です。また、Safety2.0は、情報通信技術(ICT)等を活用し、人・モノ・環境が、情報を共有することで、安全を確保する協調安全の技術的方策です。人とモノ(機械)の関係において、人の注意力による安全をSafety0.0、人と機械を隔離する安全をSafety1.0、情報の共有による安全をSafety2.0としています。
Safety2.0 適合審査登録制度とは
一般社団法人セーフティグローバル推進機構(IGSAP)は、協調安全(Safety 2.0)を、労働災害をはじめ各種災害や事故防止の観点から推奨し、社会に普及させることを目的に「Safety 2.0適合審査登録制度」を推進しています。この制度は、技術的要件を定めた<Safety 2.0に関する一般要求事項>に基づいて審査を行い、適合と判定した対象及び組織をIGSAPに登録し、ホームページに公表するとともに、適合証明書を発行し、適合対象へのSafety 2.0 適合マークの表示許可を与える制度です。
※Safty2.0に関する一般要求事項:詳細はこちら
安全の当初の取り組みであるSafety0.0では、人の注意力や判断力によって安全を確保してきました。ただ、この方法では、機械の領域や、人と機械の共存領域ではリスクが高い状態です。
次の段階であるSafety1.0では、機械に安全対策を施すことで、機械自体のリスクを下げると同時に、人と機械を隔離する(人と機械の共存領域をなくす)ことで、安全のレベルを引き上げています。
最近では、生産性を高めるため人と機械(ロボット)が共存する現場が増え、熟練者減少で現場力が低下するなどSafety1.0では対応が困難になりつつあります。これをカバーするのがSafety2.0。人とモノと環境が協調することで人と機械それぞれの領域はもちろん、両者の共存領域の安全も高く保つことが可能です。
安全・健康管理ソリューション
導入事例(清水建設株式会社 様)
2.トンネル運用管理ソリューション
EXBeaconプラットフォームは、トンネルの新しいLANとして、作業員の位置情報や様々なセンサ情報を常時リアルタイムで収集します。
そして、それら膨大な情報をもとに、入退場管理や安全管理など現場支援サービスを提供し、作業効率や安全性を飛躍的に向上させます。
作業員・工具所在管理
ヘルメットや工具等に取り付けたBLEタグの電波をEXBeaconが受信して位置を測ります。災害時の所在把握としても活用できます。
入退場管理サービス
ゲート内外のEXBeaconがBLEタグの電波を検出すし電気錠を解錠します。緊急時の手動制御、遠隔制御も可能。入退記録や作業日報としても活用できます。
構内ガイド
スマートフォン用アプリでトンネル内の道案内を行います。EXBeacon電波をスマホが受信し現在地を把握し、目的地までの正確な道案内を行います。
緊急時誘導サービス
LEDライト(EXBeacon付き)で遠隔誘導します。手動の誘導指示に加え、酸欠、火災、水没などセンサによる異常感知に対応して自動誘導も可能です。
構内環境管理サービス
トンネル内環境情報を常時収集します。酸素、火災、水没、ガス、匂いなどあらゆるセンサが使用可能です。問題発生時、アラート表示やメール通知を行います。
安全管理サービス
重機にEXBeaconを搭載し、作業員の異常近接を検出して運転手にライト等で注意喚起します。構内環境管理と連動し危険察知と注意喚起を行います。
健康管理サービス
バイタルセンサで作業員の健康状態を常時監視します。熱中症を防止するとともに、転倒して一定時間経過した場合などアラートを上げます。
簡易通信サービス
スマートフォン用の簡易アプリで、ネット接続が困難なトンネルでも定型フォーマットによる簡易通知や遠隔からの連絡通知を可能にします。